力ずくで相手を倒せば、より力の強い相手を捌くことはできません。「窮すれば転ず、転ずれば通ず」の言葉通り、窮しても円の動きで力のベクトルを変えれば、いくらでも捌くことができます。
丹田の探求④身体内部から始まるぶつからない崩し(両手取り天地投げ)
これまでは主に、脱力からの伸筋の駆使によって相手を崩していましたが、より根本的に接点でぶつからない崩しを目指し、丹田からの身体内部の動きをより重視しています。忖度なしで腕をがつちりと抑えつけられても、しっかりとかかる技を目指します。
丹田の探求②中心から崩して一気に開放する(両手取り二教)
身体意識の中心を常に丹田に置くことで、崩しが大きくなり、またそこからの開放も大きなうねりになります。ある程度技を体得したら、手や腕をどう動かすのかなどの意識を後景化させ、身体の中心で捌く感覚を高めるのが稽古の目標となります。
丹田の探求①三次元の動きを司る(両肩取り座技呼吸法から両手取り天地投げ)
もともと日本人の意識の中心、喜怒哀楽の中心は腹にありましたが、合気道ではまさに、丹田からすべての力の波が始まります。手や腕の動きとして表に出てくる様々な技は、丹田から生み出される三次元の動きの表出にすぎません。
仙骨と下丹田を意識する武道的歩き方(気の球体をつくる)
仙骨を締めることで背骨がまっすぐに立ち、上半身が安定します。そして、臀部からハムストリングスを意識することで、上下動のないスムーズな足の運びが可能になります。また下丹田に身体意識が集中し、気の球体を産み出します。
呼吸力の探求⑲皮膚で繋がり脱力する(諸手取り呼吸投げ)
熱い石の上に一滴の雫が落ちて一瞬で蒸発するように脱力すれば、緩急の呼吸力は小さな波を大きなうねりに変えます。
呼吸力の探求⑪呼吸力は弛緩力を生む(後両手取り)
身体を塊の状態から一気に脱力してバラバラの状態に移行させることで、相手はまるで、突然捉えどころのない小魚の群れを追いかけることになり対応できなくなります。これが呼吸力が生み出す弛緩力なのかもしれません。
呼吸力の探求①片手取り体の変更・呼吸法
合気道における呼吸力とは何か? 日々試行錯誤していますが、今まで考えてきた脱力、上虚下実、弛緩力、仙骨の締めなどのキーワードが、やっと一つの体系にまとまる予感がしてきました。
正面打ち呼吸投げ
相手の切り込みに心身を合わせて、手を添えてただ下に崩すだけですが、脱力しないと上手く捌けません。
正面打ち入身投げ(初心者教室)
力を入れない方が技がかかる・・と言うのは、当然にも初心者の方には理解できませんが、少しでも考える稽古のきっかけになることをできる限りお話しします。合気道における最大の武器は、「自分の体重」であること。人はただ、立って歩いているだけで、ものすごい潜在力を持っていること、などです。