呼吸が伸び伸びと自由に出来る状態だからこそ、気の流れは創り出せます。相手に持たれた手を意識すると、心身が窮屈になり、解放できません。小手先をどう捌くのかをいくら工夫しても、呼吸力にはつながらないのです。
求心力を使い竜巻のように螺旋で巻き込む(入身投げ)
相手を下に大きく崩す入身投げは、演武用のパフォーマンスの側面が強く、自分自身のバランスも崩れるリスクがあります。自然体の自分に引き寄せて、竜巻のように螺旋で巻き込んでいくほうが、無理なく捌けます。
瞬時に線を外す(入身一足の探求①)
正面打ちの線を外す捌きは、そのまま入身一足の間合いとなり、入身投げなどに活かせます。逃げ身とならず、正面から切り合う間合いで入身し、瞬時に線を外すことで、相手の攻撃に合わせ、それを吸収して捌きます。
交差取りからの崩し(中心帰納の探⑱)
合気道において、相手のバランスをいかにに崩すのかは、極めて重要です。すべての技は、この崩しを前提に成立しています。だからこそ、崩しとは何かを、心身両面において探求することが問われます。
初めての片手取り入身投げ(腰回しの探求①)
4級、5級の方に片手取りからの入身投げを指導しました。相手のエネルギーと気持ちを自分の丹田に吸収して中心からくるっと返す。これが腰回しの感覚です。腕でラリアットするのとは真逆の世界です。
間一髪で入身する剣の間合い(正中線で捌く)
相手の剣をくぐりぬけて背面にぴたりと入身し、その瞬間に相手と気持ちを合わせ一体化する。剣から逃げるのではなく、相手の切り込みに合わせて捌く。心身を脱力させ、自然体で捌けるのか、一番難しい課題です。
何かする気配を出さない(中心帰納の探求⑬)
自然体に戻るのは、何もしない状態に戻るためです。何かをしようと意図した途端に、それは相手に伝わり、抵抗、反発を生み出します。がっちりと持たれた諸手取りからの崩しは、その自分の状態を検証するための試金石です。
技は自然体に戻るプロセス(中心帰納の探求⑩)
自然体でいる自分に対して、攻撃を仕掛けてくる相手。これにより生じる不自然な状態をただ解消したい。相手を倒すのが目的ではなく、自分が自然体に戻る、そのプロセスが技と言われるものです。だから相手は関係なく、ただ自分の心身の状態と向き合うこと。それが結果的に相手の攻撃を捌き、制する。合気道が「動く禅」と言われる所以です。
何もしない自然体に戻す(中心帰納の探求③)
相手との関係で歪みが生じた自分自身と向き合い、ただ元の自然体に戻る。「技」はこのレジリエンスのプロセスに過ぎません。だからこそ、できるだけ相手に対して何もしない。向き合うのは常に、自分自身の心身の状態です。
取られるのではなく取らせる(Be wave!④)
相手の動きにゼロから対応するのではなく、自分の中のうねりを相手と同調させる。合気道において「取られるのではなく、取らせる」ことの意味につながります。