知的生物である人類を最も象徴するのが腕と手。二足歩行により腕と手を自由に駆使できることで、人類はここまで発展したのだが、それは進化と荒廃の両側面を持つ。腹=体幹こそが本来のエネルギーの源泉。
腕の力は一切使わない諸手取り呼吸法
合気道では、上腕二頭筋を使って腕を上げるのはNGです。なぜなら、相手にすぐに反応されるから。腕はあくまでも、本体である自分の身体が動いた結果として動く。それぐらい徹底的に脱力し、フリーな状態になることを目指します。
踏ん張らず軸を傾けずに水袋になる
50キロの水袋がたださっと動く。これがどれほどのエネルギーを生み出すのか。誰もが持つ潜在能力ですが、相手に捉われれば捉われるほど発揮できません。
呼吸力は筋力とは真逆
座技呼吸法で何を学ぶのか? 腕の力で頑張って相手を崩すのとは真逆の世界。踏んばらず、力まず、ただ腕を上げて下げる。すべてを何事もないように済ますことを目指します。
丹田から波をつくる座技呼吸法
合気道のすべての技は、丹田を中心とした呼吸力、それを波のように駆使することを目指します。波を作り出すためには、心身の状態が柔らかいことが不可欠です。肩や肘が硬いと、波はそこで止まり、伝わりません。
呼吸力で瞬時に重力圧を伝える座技呼吸法
40キロ近い物体が瞬時に1㎝上に動くだけで、すさまじい運動エネルギーです。そのエネルギーを相手に伝えれば、相手は無意識に防御本能が働いて立ち上がります。腕力など微々たるものです。肝心なことは、呼吸で身体を開け閉めする力は、誰もが生まれながらに持っていること。それを開花されるのが合気道です。
丹田から起動する座技呼吸法
接点で争わない、つまり接点から動くと、相手にすべて察知されます。それを避けるために、すべては身体内部から起動する。丹田がなぜ重要なのかの秘密はそこにあります。
万歳は呼吸法
万歳は単に腕を上げるのではなく、丹田から心身を解放する動きです。まさに呼吸法の典型であり、普遍性を持っています。
ぶつからない力まない片手取り呼吸法
型から入り、型を学ぶことはもちろん大切ですが、最も大切はことは、その型を通じて何を学ぶかです。表面の形だけでなく、その奥に何が込められているのかを、常に考えながら稽古していきたいものです。
接点で争わず脳の0 5秒の遅延を活かす
接点からの信号を脳が感知するまでのタイムラグは0.5秒。これを活かして相手の脳を騙せば、相手は自分自身の力で倒れます。

