政権交代と共に日本社会のあらゆる所で地殻変動が起きているのと軌を一にするかのように、ちょうど昨年末ぐらいからTwitterが注目を浴びるようになった。
私がTwitterを始めたのもちょうどこの時期で、すでに3カ月余りがたった。
正直、この3カ月間に私が得た貴重な情報のほとんどは、新聞やテレビではなく、Twitterを通じてのものだ。
民主党小沢幹事長をターゲットとした検察の執拗な捜査と、検察リーク報道を垂れ流すマスメディア。
その異常な姿に気づかせてくれたのもTwitter上を流れる情報である。
あらためて、この国の新聞やテレビがどれほど偏向報道しているのか、世論を意図的にコントロールしているのか、嫌と言うほど痛感した。
国民一人一人がメディア・リテラシーを高めるためにも、Twitterを有効に活用することは大きな意味がある。
より多くの人にTwitterを活用してもらえたらと願い、月刊誌『Actio』2月号に掲載した私の文書を紹介したい。
140字のつぶやきは世界を変えるきっかけになるか?
Twitterを活用してネットワークを広げようこの10年ほどの間に爆発的に普及したインターネット。今やネット検索や電子メールでのやり取りを抜きに日常生活はあり得ないほど多くの人が活用している。
そんななか、ここ数年で利用者が飛躍的に増大し注目を浴びる新たなネットコミュニケーションツールがツイッター(Twitter)だ。アメリカ大統領選ではオバマ陣営が活用、勝因の一つになったとも言われるが、その仕組みは極めて単純。「今どうしてる?」との問いに140字以内でつぶやく。勿論、つぶやく内容は日常の細々から政治的話題まで自由自在だ。
政権与党民主党の国会議員にはツイッターを活用している人も多く、「仕分け人」蓮舫議員は、毎日事業仕分けの様子をつぶやき注目された。危機感を抱いた自民党も国会議員に利用を指示。朝日新聞や毎日新聞などの大手マスコミ、あるいは企業なども公式アカウントを取得して宣伝やマーケッティングに利用し始めている。
私自身始めてまだ数カ月だが、正直かなりはまっている。原発、環境、政治などの社会的テーマから自転車、合気道など個人的趣味まで、毎日のようにつぶやいている。そんな私のつぶやきをフォローしてくれる人も日毎に増え、賛否両論様々な反応が返ってくるのは実に刺激的だ。
とは言え1回に投稿できる文字数はわずかで、つぶやきはどんどん流れては消えていく。「これでどんなコミュニケーションが可能なの?」と疑問を抱く人は多いだろう。
しかしツイッターの開発者はこう語っている。「人間同士のコミュニケーションは、得てしてたわいもないことから始まる」。
確かにいくら理路整然とした立派な文書でも、延々と論じられては気軽に読めない。オフライン同様、「おはよう」とか「今日はいい天気だね」との何気ない会話こそ潤滑油になる。さらに相手の承認なしに勝手にフォローできるので、気軽にどんどんネットワークを広げられる。自由で開放的な緩やかなつながりを創造できる空間なのである。
「だけど重要なことは何も伝えられないのでは?」とのさらなる疑問にもお答えしたい。ツイッター上を駆け巡っている何万ものつぶやきは貴重な情報の宝庫。
例えば沖縄普天間基地移設問題。マスコミは連日のように「鳩山政権が辺野古移転を拒んでアメリカが怒っている」と伝えた。しかしツイッター上では早くからまったく逆の情報が様々なソースから流れていた。アメリカの最大の関心事は海兵隊のグァム移転であり、もともと辺野古移転に関心はない。むしろ埋立利権を得たい日本側にこそ拘っている輩がいると。
私は日頃からマスコミ報道には何かと疑問を感じ、メディア・リテラシーの必要性を自覚していたつもりだ。しかしツイッターを通じて様々な情報に触れることで、あらためてマスコミの偏向報道の酷さを痛感した。テレビのニュース番組よりもツイッター上に流れる価値ある情報を精査し拾い上げる方がはるかに信頼できる。
さらにツイッターは、テレビやラジオを上回る速報性や波及力を発揮する可能性を秘めている。1万人にフォローされている人のつぶやきは、リアルタイムで1万人に伝わる可能性があり、それがさらに連鎖すれば何十万、何百万の人にあっという間に情報が波及する。ニューヨーク・ハドソン川に旅客機が不時着した際、それを最も早く伝えたのはiphoneからの写真付つぶやきだった。
とにかく百聞は一見にしかず。一度ツイッターにチャレンジしてみて欲しい。環境や人権などのテーマに取り組むNGOやNPO、社会起業家、ジャーナリスト、政治家など、実に多種多様な人たちと新しい関係を創造するチャンス!
最後に、『Twitter社会論』の著者津田大介氏の言葉を紹介しておこう。
「人々が動くための一歩目を踏み出すツールとして、ツイッターは間違いなく優秀だ。何かをあきらめてしまった人が、ツイッターを使うことで『再起動』できれば、少しずつ世の中は良い方向に動いていく。そんな希望を持ちたくなる、得たいの知れない力をツイッターは持っている」
私が編集に関わっている月刊誌『Actio』。
最新号には、コラム「国民が選択した政権交代を検察が潰すのか? リーク報道に終始するマスコミは自滅する」(http://www.ihope.jp/2010/02/03140439.html)を掲載したが、メインの特集は「命のふるさと 森を守る」。
森の素晴らしさと、その森を守ろうとする人々を紹介。
ぜひお読みください!
http://actio.gr.jp
<気になるShop>09
ちょっとしたcafe PATISSIEReco(パティシエコ)房
<特集 命のふるさと森を守る>
◎上原巌
森に入って「内なる自然」を取り戻す
◎沖縄・高江
やんばるの森の上を軍用機が飛ぶ
◎籠橋隆明
動物が自然保護裁判の原告に
◎楠原 彰
インドで施行された森林権承認法
◎映画『こつなぎ』
50年前の日本で森の入会権を主張し闘った人々
<Cinema Review>
映画『アバター』
<連載▶坂田昌子 ちいさないのちの大きな輪>03
江戸時代から続く田んぼを埋め立ててスーパーを作るって?!
<CloseUp>
国民が選択した政権交代を検察が潰すのか?
<連載▶冨田貴史 脱原発を目指す旅>09
最高のメディア・リテラシーは自らメディアをつくること
<連載▶天貝祐樹 あまちゃんの地球にモテる旅>09
ケニアの子どもが教えてくれたこと
<連載▶中園順子 みんな海からやって来た>09
反対運動の先にあるもの~パーマカルチャー
<Sweets Workshop▶草野育史朗>03
いちごの洋風桜餅
<連載▶沖縄エコ番長KEN子的コラム>
まさに音楽の生物多様性? 八重山モンキー
<連載▶中村征樹 科学技術と民主主義>09
科学館の新しい取り組み
<連載▶橋本努の音楽エッセイ>09
ウィーンのストリートが生み出したフュージョンの巨匠
<Report>
<情報掲示板 読者のOPINION>
<YAM 東北インディーズシーン・ガイド>#7
チューリップの花に願いを込めて 菊川慶子
<COP10に向けて>
丹羽順子◎「生物多様性年」とは「人間が謙虚になる年」
<Information>
<定期購読/バックナンバーの購入方法>
<取り扱い書店のご案内>
編集・デザイン Actio 編集部
今号のCoverDesign
【ましま・たけし さん】
1962年、山形県酒田市生まれ。イラストレーター。セツモード・セミナー卒業後、28歳で独立。東京を中心に書籍や雑誌広告などで活躍し、昨年の4月に屋久島に移住。ブログ「いろとかたち」http://yahama.exblog.jp/
新聞やテレビなどのマスコミが検察リーク情報を垂れ流すなか、勇気をもって検察批判を展開している「週刊朝日」。
2月12日号でも「検察暴走! 子ども"人質"に女性秘書『恫喝』10時間」を掲載。
この記事に激高した検察は2月3日、「週刊朝日」に抗議文を突きつけると共に、編集長に出頭を要請。
しかし出張中の編集長がすぐには無理だと伝える。
同時にこの「出頭要請」はTwitter上でまたたくまに広がり、抗議の声が巻き起こった。
慌てた検察は記者クラブを通じて、「出頭要請」はなかったことにするよう朝日新聞に圧力をかけた。
なんと朝日新聞本社はそれを受け入れ、「週刊朝日」に緘口令をしいたらしい。
戦前の翼賛報道を反省しているはずの朝日新聞は、今や完全に検察と一体化し、検察の御用聞きの翼賛メディアに堕した。
以下、戦前の特高警察と同様の、検察の人権蹂躙の実態を暴いた問題の記事を紹介する。
フリージャーナリスト上杉隆氏のこの記事は、記者クラブのイスに座り、検察リーク情報だけを垂れ流すマスコミには、決して報道できない内容である。
だからこそ検察は、あからさまな言論弾圧によって潰そうとしたのだ。
小沢一郎VS検察の戦いが佳境に入っている。
検察は捜査対象を広げ、小沢後援会、接触した建設会社、秘書、元秘書などしらみつぶしにあたっている。
衆議院議員で小沢の元秘書の石川知裕の捜査・逮捕もその流れの中にある。その石川の拘留期限は2月4日に切れる。そのため、検察は別件だろうがなんだろうが、石川を留め、捜査の継続を画策しているという。
「もうめちゃくちゃですよ。何でもいいから見つけて来い、そんな感じです。上層部は相当焦っている。現場から不信の声も上がっています」(検察「関係者」)検察が小沢を追い詰めているという新聞・テレビの報道とは随分と違う。さらに検察「関係者」の話を聞いてみよう。
「週刊朝日の記事に対しては本気で怒っています。懇談なんかでも『上杉のヤロウ、調子の乗りやがって、目にもの見せてやる』と半ば公然と話しているくらいですから。その報復が女性秘書に向かったんですよ」
先週号で筆者は、石川が事情聴取の際に、検察から子育て中の若い女性秘書をネタに恫喝を受けていた事実を書いた。http://bit.ly/bjZYXD
その号が発売された日、今度はその女性秘書が「事情聴取」に呼ばれたという。翌日の鈴木宗男衆院議員のブログ「ムネオ日記」にそれに該当すると思われる記述がある。
「さらに昨日は、石川事務所の女性秘書を午後1時から10時半まで事情聴取している。
小さな子供がいるから早く帰してやってくれ、と言っても、検察は帰さなかった。まさに拷問的取り調べだ、と、弁護士は怒っていた」弁護士も指摘する通り、それは事情聴取とは言い難い卑劣極まるものだった。
「保育園に子供が残っています。お迎えだけは行かせてください。その後、また戻ってきます。せめて電話だけでも入れさせてください。」
感情を抑えられずとりみだす母親、その前に座る男はこう言い放つ。
「何言っちゃってんの。そんなに人生、甘くないでしょ」
もとより、小沢事務所の政治資金規正法違反の捜査で、なぜ石川事務所の秘書を聴取する必要があるのか?
石川の秘書時代の仕事を他の事務所から3年ほど前に移ってきたばかりの新しい秘書が知る由もない。
あまりに無謀な検察の捜査。新聞・テレビが一切報じない、その一部始終を「関係者」の証言を基に再現しよう。
1月26日(火)の昼ごろ、石川事務所に「タミノ」と名乗る男から電話があった。女性秘書に検察庁に来てほしいという。
女性秘書が「今日も押収品の返却ですか?」と確認すると、タミノは「そうです、あと、ちょっと確認したいことがあるので」と返した。
よく聞き取れなかったので、もう一度確認すると、「返却です」と答えた。
女性秘書は、1月15日の石川逮捕以来2度(22日、25日)検察庁から呼び出しを受け「押収品」の返却に応じている。
今回も同様の案件だと信じた女性秘書は、ランチバッグ一つで検察庁に向かった。
霞が関から議員会館のある永田町からは一駅である。前日と同じように、コートも着ずに薄着で出かけた。ランチバッグの中には千円札と小銭、ティッシュとハンカチ、携帯電話だけである。
検察庁に着くと前回までとは違う部屋に案内される。するとそこには民野健治という検事が待っており、いきなりこういい始めたのだ。
「被疑者として呼んだ。あなたには黙秘権があるので行使することができる。それから~」
事情を把握できずパニックになった女性秘書が、ほかの秘書か弁護士に連絡したい旨を告げると、民野健治はそれを無視して、逆に、携帯電話の電源を切るように命じ、目の前でスイッチをオフにさせたのだ。
それが昼の1時45分。だまし討ちの「監禁」はこうして始まった。
任意の事情聴取は、文字通り「任意」である。よって、被疑者であろうが、参考人であろうが、当事者の同意が必要なのは言うまでもない。
仮に、拒否しても、その場を立ち去っても問題はない。
拒否も国民の当然の権利である。ところが今回「聴取」というだまし討ち監禁は、そうした意向を問うこともなくスタートしている。
民野検事は、女性秘書に小沢と石川が共謀していたことを認めるよう迫り続けた。だが、彼女がそんなことを知る由もない。
女性秘書は石川が小沢の秘書をやっているときは、別の民主党議員事務所に勤めていたのだ。
しかも、当時は与野党に分かれており、自由党の石川秘書についてはその存在すら知らなかった。
そんな彼女が、小沢事務所の会計事務のことを知るすべはない。
その旨を正確に述べると、検事は次のような言葉を並べるのだった。「いいんだよ、何でもいいから認めればいいんだよ」
「早く帰りたいなら、早く認めて楽になれよ」
「何で自分を守ろうとしないの。石川をかばってどうするの」こうした言葉をさんざん浴びせられたが、知りようもない事柄を語れるはずもない。
そこで黙っていると民野検事はこう言い放った。「あんた、何も言わないのは愚の骨頂だよ」
取り調べ室では時刻もわからない。もうずいぶん時間も経過したのだろう。
ふと見るとそれまでブラインドから差し込んでいた外の光が暗くなっている。
3歳と5歳の子供が待っている保育園に迎えに行かなければならない。夫でも誰でもいいから迎えに行かなければ、幼い子供たちも心配するだろう。
取り調べ可視化、これじゃ無理だ。女性秘書は検事に対して、繰り返しお迎えの許可だけを懇願する。
一時的でもいい、必ず戻ってくる。せめて電話を入れさせてほしいと哀願し続けたのだ。そして、母親の子供を思う気持ちが昂ったその時、検事の発した言葉が、先の「何言っちゃってんの?そんなに人生、甘くないでしょ?」という台詞だったのだ。
その言葉を聞いて、母親はパニック状態に陥った。
手が震え出し、自然に涙がこぼれてくる。
ついには呼吸が荒くなり、過呼吸状態に陥った。飲み物を所望する。ご希望をどうぞ、と言われたので、「お茶をください」と言った。 すると民野検事は事務官を呼び、庁内にあるローソンに買いに行かせた。事務官が戻ってきてお茶を出すと同時に検事はこういったのだ。
「120円、払ってください」
一方、昼間に出かけた女性秘書の帰りがあまりに遅いため、石川事務所のスタッフたちもさすがに心配になってきた。
ちょうどそのころ、検察庁から一本の電話が入った。「○○さん(女性秘書の名前)からの伝言です。今日は用事があるので事務所には帰らないとのことです」と、男の声で名前も名乗らず、それだけ言うと一方的に切れたという。
日が暮れて数時間がたつ。
子供の迎えの時刻が迫ってからは「せめて主人に電話をさせてほしい」「ダメだ」というやり取りの繰り返しになる。あの小沢一郎の事情聴取ですら、準備に準備を重ねて弁護士を連れ、自らのホテルの部屋という条件で行われたのだ。しかも4時間半である。
一方、女性秘書の「監禁」時間はすでにこの時点で5時間を超えている。
だんだん思考能力も低下してきた、と、のちに弁護士にも語っているこの母親が何百回、同じ「哀願」を繰り返したころだろう。
ようやく検事が「じゃあ、旦那にだけは電話していい」と認めた。検事の目の前で携帯のスイッチをオンにし、画面に夫の電話番号を表示し、それを見せながら発信ボタンを押した。
子供の迎えだけを頼んだ。それから次に弁護士への通話をお願いし、しばらくして同じように許可された。
弁護士が検事と「聴取」の中断を交渉し、午後10時45分、事務所を出てから約10時間ぶりに女性秘書は「監禁」から開放されたのだった。結局、「押収品」は一つも返してもらえなかった。
つまり、東京地検特捜部は、最初からこの若い母親をだまして「監禁」することが目的だったのだ!2008年に最高検が出した「検察における取り調べ適正確保方策に関する諸通達では、長時間の取り調べ、休憩なしの聴取などを禁じている。
今回の「監禁」はこれに明白に違反している。しかし、最も卑劣なのは、こうした人権侵害を知っていて、1文字も、1秒も報じない新聞・テレビの記者クラブメディアだ。
とにかく検察などの国家権力があらゆる手段をもってしても自己目的を達成しようとすることは、人類共通の歴史だ。
ところが、普通の民主主義国家では、そうした捜査当局の暴走に歯止めをかけるためのジャーナリズムが存在する。
ただし、日本ではそれがない。
むしろ逆に、検察の暴走を、つまらない自らの立場を守るために、見て見ぬふりをしているのが現状だ。
それは、何も知らないよりずっと性質が悪い。先週号でもふれたとおり、石川事務所での一連の「違法」強制捜査は記者クラブメディアの記者たちの目の前で行われたのだ。
さらに、懇談で女性秘書への事情聴取があったことも話題に上がっている検察の捜査が卑劣だとしたら、それを知っていて書かず、無言で協力してきた新聞・テレビの記者たちこそ卑怯だと言わざるを得ないのではないか?
以下は2月1日発行の『Actio』に掲載した私の文書。
http://actio.gr.jp
民主党小沢幹事長が逮捕されるか否かの緊迫した状況なので、緊急にこのブログでも紹介する。
東京地検特捜部は政治資金規正法違反容疑で、民主党の小沢一郎幹事長周辺へ捜査の手を伸ばしている。小沢氏の政治団体陸山会が購入した土地を巡り、購入資金が収支報告書に実際の年度とは異なって記載されている虚偽記載、さらに資金そのものがゼネコンからの賄賂ではないかとの疑いだ。
すでに小沢幹事長の元秘書で衆院議員の石川知裕氏は、国会開会前に虚偽記載の容疑で逮捕された。新聞やテレビなどマスコミは連日のように検察のリーク情報を無批判に垂れ流し、立件ストーリーを広報している。例えば、「関係者によると石川氏は小沢氏が虚偽記載に関わったことを認める供述をはじめた」と。石川氏の弁護士は即座に、「完全な誤報」「石川氏がそのような供述をしたことは全くない」と抗議文書を報道各社にファクスしたが、マスコミは事実上これを無視黙殺した。
なぜ検察とマスコミがこれほどまでに一体化するのか? これについてフリージャーナリストの上杉隆氏は、「検察の狂気 これは犯罪捜査ではなく権力闘争である」と題する記事を週刊朝日に掲載。上杉氏は、「これは、人事と既得権を死守しようとする検察=記者クラブメディア連合体と小沢の『権力闘争』なのである」と述べている。
さらに1月18日には、危機感を抱いたジャーナリストを中心に「『新選組』化する警察&検察&官僚がニッポンを滅ぼす」と題する緊急シンポジウムも開催された。魚住昭、大谷昭宏、田原総一朗、宮崎学らのジャーナリストや、鈴木宗男や佐藤優など実際に国策捜査のターゲットとなった人たちが発言。
元検事の郷原信郎弁護士は、「現職の国会議員である石川議員の身柄を、国会の開会直前に、この程度の軽微な罪状で、拘束すること自体が不当です。検察は、どうかしている」「こんな無茶な捜査で、国会議員を逮捕し、さらには与党の幹事長という要職にある人物まで逮捕しようとするなど、本当なら考えられません。『狂気』としか言いようがない」と批判している。
まさに今起きていることの本質は、正義の代弁者である検察が、汚職政治家を摘発する図式とは到底言えない。私たちは、昨年夏の衆議院選挙の意味を今一度深く考えるべきだ。政権交代を実現した民主党は、「脱官僚政治」を掲げて小泉改革ではほとんど手付かずだった官僚の既得権益に切り込み、人事権まで含めた大幅な省庁改革を目指している。これに対する官僚の抵抗がどれほど激しいものなのかは想像に難くない。
前原国交相が八ツ場ダム視察に訪れた際、推進派住民代表を集めて対話拒否を演出したのは部下であるはずの国交相官僚だ。鳩山政権が沖縄普天間基地の移設先について結論を先延ばしにしたことに、「アメリカが怒っている、日米同盟の危機だ」と煽ったのは外務省官僚だ。報道された「駐米大使が年明けに国務省に呼び出された異例の事態」とは、実は呼び出しでもなんでもなく、大使の自作自演だったことも明らかとなっている。
官僚は自分たちの主導権と権益を必死に守ろうとし、マスコミはその意に沿うかのようにリーク情報を垂れ流す。省庁から独占的に情報を享受する記者クラブ制度は、マスコミの強固な既得権益と化しているからである。
私は、小沢氏が金権政治とは無縁の100%潔白な政治家であるとは思わない。しかし、現在の検察捜査、そしてマスコミの報道姿勢には、戦後日本で初めて達成された政権交代による地殻変動を必死に押し戻そうと暗躍する力を感じざるを得ない。
環境や平和の問題に取り組むNGOの友人たちは、「民主党に政権が代わって以降、大臣秘書官などと直接話せるようになった。自民党時代には考えられない変化だ」と語っている。政権交代は間違いなく日本社会のなかに新しい風を呼び込んでいる。選挙での一票に終始することなく、国民の政治参加とメディア・リテラシーが今ほど問われている時はない。
私が編集にかかわっている月刊誌Actio。
2月号特集は「最前線!生物多様性」。
今年10月に名古屋でCOP10が開催されるが、ホスト国日本の足元では生物多様性を破壊する開発が強行されようとしている。
その攻防の最前線で生物多様性を守ろうとしている人たちの生の声にこそ耳を傾けてほしい。
以下、Actioのホームページから転載。
http://actio.gr.jp/
<気になるShop>08
北のハチドリ
<特集 最前線!生物多様性>
高島美登里
希少生物の宝庫・田ノ浦を埋め立てていいの?
岡田和樹
ハチの干潟が教えてくれた 私たちが本当に受け継ぎたいもの
花輪伸一
米国司法が違法と断じた辺野古基地建設
生島融
サンゴもコウモリも守れ!新石垣空港計画は見直しを!
<Book & Cinema Review>
『自殺する種子』/『1000年の山古志』
<連載▶坂田昌子 ちいさないのちの大きな輪>02
八丈島・水海山 海とつながる水の山に最終処分場!?
<CloseUp>
140字のつぶやきは世界を変えるきっかけになるか?
<Sweets Workshop▶草野育史朗>02
ショコラセック
<KEN子>
すべりだい
<連載▶冨田貴史 脱原発を目指す旅>08
中国電力の損害賠償訴訟にも屈せず「善きことはカタツムリの速さで進む」
<連載▶天貝祐樹 あまちゃんの地球にモテる旅>08
まずは感じろ! イスラエルをみる
<連載▶中園順子 みんな海からやって来た>08
合理性があっても哲学がないんじゃ先がない。事業仕分けも農業も。
<連載▶中村征樹 科学技術と民主主義>08
世界市民会議という実験③ 〈民意とは何か〉
<連載▶橋本努の音楽エッセイ>08
民族の心を揺さぶった音の魔術師
<YAM 東北インディーズシーン・ガイド>#6(守)
三陸の海を放射能から守る岩手の会 永田文夫
<Report>
<International>
気候変動が引き起こした世界最初の紛争
<Information/新刊紹介>
<定期購読/バックナンバーの購入方法>
<取り扱い書店のご案内>
編集・デザイン Actio 編集部
今号のCoverDesign【かおかおパンダ さん】
札幌市生まれ。鎌倉市在住。江ノ島電鉄100周年記念企画「看板アート」や、鎌倉市営プールの壁画、茅ヶ崎市の東海道線跨線橋「ツインウェーブ」側面の巨大壁画を手掛ける等、海の近くにいくつもの壁画が存在する。グッズを全国で発売中。ライブペイントイベントや絵本の出版、お菓子のパッケージ、子供達とのワークショップ、コンペの審査員など活躍の場を広げながら、定期的に個展を開催。太陽や海、空、風からエネルギーを受け、波乗りをしながら「楽しい」という感情から生まれるパワーを信じ、心の底から思いっきり楽しんで描いている。
HP: http://www.kaokaopanda.com
1月24日放映されたサンデープロジェクトでは、元検事の宗像紀夫氏と郷原信郎氏が全面的に論争。
宗像氏は元福島県知事の佐藤栄佐久氏の収賄事件で弁護を務め、この事件が東京地検による完全なデッチ上げであったと批判している。
郷原氏は、今回の陸山会・裏献金疑惑の検察側証人とされる元水谷建設会長(現在服役中)は、この佐藤氏の収賄事件でも検察側証人となり、公判でその証言が嘘だったことが暴露されていると指摘。
自民党の町村氏に対しても、そもそも自民党だって検察リーク報道を批判していたと。
「89年に高辻法務大臣が、検察リークが問題なら指揮権を発動しなければいけないと語っている。98年には『検察の情報管理のあり方を検討する調査会』をつくっている」
民主党の検察リーク批判を、自民党は政治的打算だけで批判しないほうがいい。
検察の牙が自分たちに振りかかっていたときには、自民党だってリーク報道を批判していたのだから。
1月24日放映されたサンデープロジェクトでは、元検事の宗像紀夫氏と郷原信郎氏が全面的に論争。
宗像氏は元福島県知事の佐藤栄佐久氏の収賄事件で弁護を務め、この事件が東京地検による完全なデッチ上げであったと批判している。
郷原氏は、今回の陸山会・裏献金疑惑の検察側証人とされる元水谷建設会長(現在服役中)は、この佐藤氏の収賄事件でも検察側証人となり、公判でその証言が嘘だったことが暴露されていると指摘。
途中で経済ジャーナリストの財部誠一氏が発言。
「建設業界にヒヤリングしたが、水谷建設が5000万円渡したなんて、この不況のご時世にこんなバカバカしい話はないとみんな口をそろえて言う」
東京地検がデッチ上げた元福島県知事収賄事件でも、元水谷建設会長は同じく5000万を渡したとされているが、この数字をデッチ上げた旧態依然たる頭は、今回も5000万円の収賄事件をデッチ上げたいようだ。
1月24日放映されたサンデープロジェクトでは、元検事の宗像紀夫氏と郷原信郎氏が全面的に論争。
宗像氏は元福島県知事の佐藤栄佐久氏の収賄事件で弁護を務め、この事件が東京地検による完全なデッチ上げであったと批判している。
郷原氏は、今回の陸山会・裏献金疑惑の検察側証人とされる元水谷建設会長(現在服役中)は、この佐藤氏の収賄事件でも検察側証人となり、公判でその証言が嘘だったことが暴露されていると指摘。
郷原氏は、「佐藤氏の弁護を務めた宗像氏が、まったく同様のケースと言える今回の事件ではなぜ東京地検を擁護するのか理解できない」と追及。
時折苦笑いをしている宗像氏。
対立軸と問題点を鮮明にするために、あえて確信犯として検察擁護をしているとすれば大したものだ。
フリージャーナリストの岩上安身氏は、小沢幹事長の政治団体陸山会を巡る検察の強硬な捜査手法に強い懸念を表明している。
http://www.iwakamiyasumi.com/
その岩上氏が、同じく強い危機感を抱いている元検事の郷原信郎弁護士に緊急取材を行った。
新聞やテレビなどのマスコミが検察リーク情報を垂れ流すことに終始するなか、国民が正しく現在の事態を把握するためにと、この取材原稿はコピー・転載自由とされているので、拙ブログでも3回に分けて紹介。
「小沢VS検察」ではなく「石川議員逮捕」こそが最大の問題
名城大学教授・弁護士 郷原信郎
2010年1月15日午後10時、北海道11区選出の石川知裕衆議院議員は、東京地検特捜部に逮捕された。第174回通常国会開会の3日前だった。
戦後日本で初めて、国民の選択によって、民主党中心の連立政権が誕生し、政務三役への権限の集中、官僚答弁の禁止など従来の官僚主導から政治主導へ中央省庁が大きく改革された。従来、官僚だけで密室で行われていた予算編成も、事業仕分けという形で、公開の場で市民の参加の下で行われ、1兆8000億円に上る無駄の削減が行われるなど、日本の政治に劇的な変化が起きた。しかし、それによって編成された予算を審議する場である通常国会に、石川議員が北海道11区の有権者の代表として参加することはできなくなった。
国会議員には憲法によって不逮捕特権が与えられており、会期中は議院の許諾がなければ逮捕されない。会期外で逮捕された場合でも、議院の釈放要求決議あれば釈放される。
それだけに、従来から検察は国会議員の逮捕については慎重な取り扱いをしてきた。政治とカネを巡る問題では1976年のロッキード事件での田中角栄衆議院議員の逮捕以降、10年にわたって国会議員の摘発はなく、久々の国会議員の収賄事件となった1986年の撚糸工連事件、1988年の砂利船汚職事件でも、逮捕は見送られ、任意聴取の後在宅起訴された。そして、8年後の1994年にゼネコン汚職事件で中村喜四郎衆議院議員が逮捕許諾請求の上逮捕されてから、5人の国会議員が逮捕されたが、いずれも、罪名は収賄か、又は裏献金の不記載等の重大・悪質な政治資金規正法違反事件だった。
ところが、今回、石川議員は、前回の選挙で衆議院議員になる前に民主党小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の会計担当者をしていた当時の政治資金の処理手続に関する容疑で、通常国会の開会の3日前という時期に逮捕された。
そのような捜査手法が許されるのか、国会議員の活動に対する検察の介入の是非という観点から徹底的に議論されるのが当然であろう。しかし、マスコミの報道では、「石川議員の逮捕」の是非の問題はほとんど取り上げられず、小沢氏側が「検察と闘っていく」という姿勢をとっていること、鳩山首相を含め民主党がそのような小沢氏を支持していることの是非ばかりが取り上げられ、国民の関心も、小沢氏の聴取がいつ行われるのか、検察は小沢氏を逮捕するのか、などの点に集中している。
今回の容疑事実は、現職の国会議員を国会開会直前に逮捕することを正当化するほどの重大なものなのか。翌日の取調べを待たないで逮捕する事情があったのか、逮捕容疑と逮捕に至る経過を見ると、そこには、重大な問題が浮かび上がってくる。
まず、石川議員の逮捕容疑は、裁判官が発した逮捕状では、平成16年分の政治資金収支報告書の「収入総額」を4億円過少に、「支出総額」を3億5200万円過大に記入した虚偽記入の事実だ。
政治資金規正法では、25条1項2号で政治資金収支報告書に「記載すべき事項を記載しなかった者」、3号で「虚偽の記入をした者」を罰則の対象としている。「収入総額」「支出総額」の欄は、その年の収入と支出を合計したものであり、記載すべき政治献金の収入が記載されていなかったとか、架空の経費が記載されていた事実があれば、それに伴って収入や支出の総額が実際とは違うものになるのは当然だ。収入について過少に報告したということであれば、問題なのは、政治献金等の具体的な収入の記載が行われなかったことや実際より少なく記載されたという問題であって、収入総額の過少というのは、それに伴って当然生じるものに過ぎない。
ところが、今回の石川議員の逮捕の容疑となった被疑事実は、どのような収入・支出が不記載だったのかを特定しないで、全体として収入総額・支出総額が過少だったという政治資金規正法25条1項3号の虚偽記入の事実だけだ。要するに、石川議員が、政治資金収支報告書にどのような事項を記載しなかったのか、どのような不正を行ったのかは、逮捕事実では明らかにされていない。脱税の問題で言えば、どのような収入を隠したのか、どのような支出を架空に計上したのか、というのが犯罪事実の中心のはずなのに、そこが明らかにされないまま、収入の合計金額を少なく申告した、ということだけで逮捕されたようなものだ。
資金管理団体は政治家にとって「政治資金の財布」の役割を果たすものだ。自らの資金管理団体の人件費、事務所費等の経費が不足すれば、代表者の政治家が立て替えるのは当然だ。このような立て替えやその返済も、政治資金規正法上の「収入及び支出」に当たると考え、すべて収支報告書に記載しなければならないとすると、立替えが多い政治家の「収入総額」「支出総額」の記載は、実際の政治活動に係る収支を反映しないものとなる。それが、果たして、「政治活動が誰から、どの企業・団体から資金提供によって賄われ、それがどのように使われているのか」、を国民にありのままに開示されることを目的とする政治資金規正法の趣旨に沿うものであろうか。
政治家との間の立て替え、返済をどこまで収支報告書に記載するかで、いかようにも変わり得る「収入・支出の総額」についての虚偽記入で国会議員を逮捕できるとすれば、検察はどんな政治家も逮捕できることになる。それは、検察が国会以上の強大な政治的権力を持つことになり、民主主義の崩壊を招きかねない。
しかも、さらに問題なのは、石川議員の逮捕事実がそのように不特定なものであることが新聞等ではまったく報じられていないことだ。ほとんどの新聞が、石川議員の逮捕について、見出しでは「4億円不記載」、記事では「4億円の収入と土地代金の支出を収支報告書に記載しなかった」などと、明かに25条1項2号の「不記載罪」の事実であるように書かれていることだ。
実際には収入総額・支出総額の過少記載が逮捕事実なのに、なぜ4億円の「不記載」が逮捕事実のように報じられるのか。逮捕時の検察側の説明が、司法クラブの記者だけを集めて行われ、会見者である地検幹部の発言を直接見ることも聞くことができないので、まったく不明だ。
今回、石川議員は、なぜ逮捕されたのかということを判断する上で最も重要な逮捕事実すら、国民に正確に伝えられないまま、身柄を拘束され、通常国会への出席を阻まれた。国会会期中であれば、国会議員の逮捕には逮捕許諾請求が必要となる。その場合、逮捕の容疑となった事実が具体的に特定され、明確な理由が示されない限り、許諾請求をすることはあり得なかったはずだ。今回のような容疑事実では許諾請求など到底できないので、国会開会直前に逮捕したのではないかと思わざるをえない。
石川議員の逮捕前から行われている本件に関連する報道の中によると、今回の捜査の対象になっている中心的な事実は、水谷建設が国発注のダムの工事受注の謝礼として5000万円を小沢氏側に渡したと社長が供述していることのようだ。しかし、その事実が今回の陸山会をめぐる疑惑の核心であり、石川議員の逮捕もその事実の解明が目的だというのであれば、それが逮捕事実として明示されるのが当然である。それが行われず、収入総額の過少記載などという不特定の事実で逮捕されたのは、検察当局も、この5000の裏献金についての水谷建設の社長の供述の信用性を疑問視していて、その事実の立件は困難と考えているからではないか。
供述の信用性に関する重要な問題の一つは、同社長の贈賄供述で立件された佐藤前福島県知事の汚職事件の判決の認定だ。知事の弟が経営する会社の所有する土地を時価より1億7000万円高く購入して「1億7000万円」の賄賂を供与したという事実で現職の知事が逮捕・起訴されたが、一審判決で賄賂額は7000万円に削られ、控訴審判決では「賄賂額はゼロ」という実質的に無罪に近い判断が示された。また、同社長が脱税で実刑判決を受けて受刑中であることからすると、仮釈放欲しさに検察に迎合する動機も十分にある。これらは同社長の供述の信用性に重大な問題があることを示すものであり、その供述を今回の一連の事件の核心的供述として扱うのは極めて危険だ。
もう一つの問題は、通常国会開会の3日前の夜に石川議員らを急遽逮捕する理由があったのか否かである。
「石川議員の自殺の恐れがあった」「任意聴取を拒否した」などと報道されているが、これらはまったく事実とは異なる。石川氏を支援していたフォーラム神保町の緊急シンポジウムでの佐藤優氏の発言によると、石川氏は、1月14日に東京地検の任意聴取を受け、その夜は同じ北海道選出の衆議院議員の松木謙公氏の自宅に宿泊し、翌日も、佐藤氏と電話で連絡をとり、長時間にわたって話していたが、そのときの様子は至って元気であり、自殺の恐れなどまったくなかったとのことだ。また、次の聴取も翌日の午後1時から予定されており、聴取を拒否するつもりもまったくなかった。ところが、15日の夕刻になって、東京地検から午後8時に出頭するよう要請があり、その要請に応じて出頭したところ午後10時に逮捕された。このような経過から考えて、通常国会開会の直前に石川議員を逮捕する実質的な理由があったとは到底思えない。小沢氏の元秘書の逮捕を世の中に的にアピールし、今回の事件に対する国民の印象を小沢氏や石川議員の犯罪事実が明白であるように印象づけることが目的であったとすると、日本の民主主義を根底から揺るがす暴挙だと言わざるを得ない。
しかし、一方で、検察との全面対決の姿勢を示している小沢一郎氏の側も、土地代金に充てたとされる4億円の資金の出所がマスコミ報道で問題にされ、国民に疑惑をもたれていたのであるから、もっと早い段階で十分な説明を行うべきであった。今回の検察の捜査が、その4億円についての疑惑を追い風に行われていることを考えれば、小沢氏は、まったくやましいことはないというのであれば、この疑惑について国民に対して納得できる説明を行って、異常な事態を一刻も早く収束させるべきだ。
今、日本の議会制民主主義は重大な危機にさらされている。何より重要なことは、「小沢VS検察」というような構図に惑わされることなく、現職の国会議員が通常国会開会の3日前の逮捕という現実に起きた問題について、それがいかなる事実によるもので、どういう理由があったのかについて真相を明らかにすることだ。
フリージャーナリストの岩上安身氏は、小沢幹事長の政治団体陸山会を巡る検察の強硬な捜査手法に強い懸念を表明している。
http://www.iwakamiyasumi.com/
その岩上氏が、同じく強い危機感を抱いている元検事の郷原信郎弁護士に緊急取材を行った。
新聞やテレビなどのマスコミが検察リーク情報を垂れ流すことに終始するなか、国民が正しく現在の事態を把握するためにと、この取材原稿はコピー・転載自由とされているので、拙ブログでも3回に分けて紹介する。これは2回目。
「検察主義の国会議員逮捕」名城大学教授・弁護士 郷原信郎
小沢一郎・民主党幹事長が16日の党大会で行った事件の説明だけでは、疑惑が晴れたとは言い難い。小沢氏は、土地購入資金は土地購入の約6年前に信託銀行から引き出して自宅に保管していた父親の遺産と説明しが、遺産相続のこと、相続後の経過、現金化した目的などもっと詳しく説明しなければ、国民が納得できる説明とは言えない。
一方で、現職の国会議員を国会召集の3日前に逮捕した検察の捜査の方にも大きな問題がある。小沢氏が自宅を購入した4億円の出所に問題があるという報道があるが、収入・支出の総額が過少だったというだけで、具体的にいかなる支出・収入が記載されていなかったのかが特定されていない。疑われている事実を特定すらしないようでは、国会議員の逮捕許諾請求は困難だったと思われる。
代表者の政治家による資金団体の経費の立て替えなどをどこまで収支報告書に記載するかで、収入・支出の総額はいかようにも変わり得る。その処理方法の話を収入・支出の総額の虚偽記入だとして国会議員を逮捕できるとすれば、検察はどんな政治家も逮捕できることになる。それは、検察が国会以上の強大な政治的権力を持つことになり、民主主義の崩壊を招きかねない。
そもそも職務権限や時効の問題があって、収賄、談合、脱税など政治資金規正法以外での立件は考えにくい。水谷建設が国発注のダムの工事受注の謝礼として5000万円を小沢氏側に渡したと社長が供述していると報道されており、それが今後の捜査の最大のポイントになっているようだが、その社長の贈賄供述で立件された佐藤前福島県知事の汚職事件の控訴審判決で「賄賂額はゼロ」とする実質的に無罪に近い判断が示されている。また、脱税で実刑判決を受けて受刑中であること、仮釈放欲しさに検察に迎合する動機も十分にあることなどから今回の一連の事件の核心の供述として扱うのは危険だ。

最近のコメント