がっちりと諸手で持たれているのは気にせず、ただ自分のバランスを内部で戻すことだけを考えます。そのためには、身体意識を研ぎ澄まし、固くなっている箇所、力んでいる箇所を自ら緩めることが必要です。
丹田で捌く諸手取り呼吸投げ
相手のエネルギーを球体の丹田に吸収して、くるりと返す感覚で捌きます。 腕の意識を捨て、自然体を維持することを目指します
丹田に入って来たエネルギーを優しく返すだけ
相手のエネルギーを丹田にもらって自分のバランスを戻し、そのエネルギーを相手に返してあげる。投げ技はそのオマケです。
浮いて下に崩す二人掛け諸手取り呼吸投げ
まずは自分を浮かせて自由になり、一緒についてきた受けを下に崩す。決して踏ん張らない、力まないのが肝です。
踏ん張らない力まない諸手取り呼吸投げ
腕力を使い、足を踏ん張って投げるのはNGです。
身体意識を育む遊び稽古②無我になり捨てる
他の道場から体験で参加していただいた方には、日頃の稽古での問題意識をご説明します。技の詳細など、道場によって千差万別は当たり前。でも、同じ合気道仲間として、「こんな問題意識で稽古すると面白いな」と感じていただければと思います。
伸び伸びと心身を解放する呼吸の流れ③諸手でがっちりと握られても気にしない
腕を万力のように掴まれても、肘や肩が柔らかければ、自分の身体を自由に動かすことができます。つまり、体捌き、足捌きにより伸び伸びと呼吸できるポジションに移動すれば、腕の状態に関係なく、呼吸力を発揮することができます。諸手取り呼吸法は、まさにそれを検証するための稽古です。
身体意識を育む遊び稽古①諸手取り合気下げ
典型的な合気下げを遊び稽古しました。相手を倒すのが目的ではなく、自分の動きの起こりを消すこと。そのためには、意識操作がものすごく重要だと理解すること。そして、通常の力の概念を覆すイメージを持てるのか。総じて、呼吸力とはまさに、これらを総合的に表現しているのではないか、と模索しています。
伸び伸びと心身を解放する呼吸の流れ①
呼吸力を活かすためには、心身を伸び伸びと解放できる状態に保つ必要があります。心身の状態が固いと、呼吸力はまったく発揮できません。逆に、相手に囚われず、呼吸だけに集中すると、心身の状態は柔らかく、自由を保つことができます。稽古は楽しく伸び伸びと、これが呼吸力につながります。
丹田の球体で捌く⑧(腕の意識を極限まで無くす)
山口清吾先生は、繰り返し肩の力を抜くように指導され、すべてを丹田に収斂して捌いておられるように感じます。非力な子どもはそもそも腕を振り回すようなことはせず、自然体で立った状態で捌きます。結果としてそのほうが、思いもかけない技の切れを産み出します。