正面打ち一教は、相手の起こりを捉え、可能な限り自然体の近似で相手の打ち込みを受け、腰を少しだけ回すことで崩しを作ります。接点では争わない、常に可能な限り自分の自然体を維持するために補正を続ける。課題は常に、自分自身の心身の状態にあることを自覚します。
ただ自分の心身の状態を自然体に戻すだけ(中心帰納の探求⑤)
相手ががっちりと難しい位置で諸手をしても、自分自身の身体の中で自然体に戻ることは可能です。自分の心身を柔軟にし、固まっていると思い込んでいる部分を解放して元に戻す。その結果として相手は崩れます。相手に何かをしようとしたら、この心身の状態を作り出すことは不可能です。
相手に何かしようと思わない(中心帰納の探求④)
合気道が「動く禅」と言われる所以は、「内観」にあります。相手に何をするのか、ではなく、自分自身がどう自然体に戻るのか、そのためにどうすればいいのかだけを考える。それが結果として相手を崩し、制することにつながる。合気道において、いかに意識が重要なのかを示しています。
何もしない自然体に戻す(中心帰納の探求③)
相手との関係で歪みが生じた自分自身と向き合い、ただ元の自然体に戻る。「技」はこのレジリエンスのプロセスに過ぎません。だからこそ、できるだけ相手に対して何もしない。向き合うのは常に、自分自身の心身の状態です。
呼吸力の探求⑳マインドフルネスの世界へ(片手取り・正面突きの表側の捌き)
呼吸のリズムで捌けば捌くほど、心身が気の波に乗り、一切余計な力を使わずに動き続けることができます。動けば動くほど、身体は軽くなり、集中力は増し、心が洗われていく、まさにマインドフルネスに近づきます。
仙骨と下丹田を意識する武道的歩き方(気の球体をつくる)
仙骨を締めることで背骨がまっすぐに立ち、上半身が安定します。そして、臀部からハムストリングスを意識することで、上下動のないスムーズな足の運びが可能になります。また下丹田に身体意識が集中し、気の球体を産み出します。
呼吸力の探求①片手取り体の変更・呼吸法
合気道における呼吸力とは何か? 日々試行錯誤していますが、今まで考えてきた脱力、上虚下実、弛緩力、仙骨の締めなどのキーワードが、やっと一つの体系にまとまる予感がしてきました。
立禅
立禅は仙骨周辺への意識を高め、身体の上下を一体化させて体幹を強くする効果があります。この感覚は、稽古中のみならず、普段の日常生活でも意識でき、武道的な身体、歩き方などにつながります。
一人稽古(立禅・剣・杖)
立禅を15分、変化の太刀の仕手と受けの素振り、三十一の杖の素振り、最後に杖の差し替え。じっくりと一人稽古。
立禅
一人稽古で初めて本格的に立禅に挑戦。とりあえず10分ほどチャレンジ。日頃から稽古で、胸や手のひらの中の丸い気のボールを意識しているので、違和感はない。神前であることも、気の流れを意識しやすい環境かもしれない。わずか10分でも、全身の血流が良くなり、指や身体がポカポカする感覚。