浮遊する50キロの物体がぐるりと回るだけで物凄い運動エネルギーです。足を踏ん張ったらこれを駆使できません。
浮いて下に崩す二人掛け諸手取り呼吸投げ
まずは自分を浮かせて自由になり、一緒についてきた受けを下に崩す。決して踏ん張らない、力まないのが肝です。
呼吸で球体をつくり中心軸を取りに入身する
受けが向かってきた瞬間には、すでに呼吸で球体をつくりこちらから中心軸を取りに入身する。これができれば、受けは手も足も出ない状態で捌けます。
丹田の球体で捌く(腕力は使わない)
座技でも丹田は浮かせて自由に360度動ける状態で捌きます。
丹田を浮かせる(力まない踏ん張らない天地投げ)
丹田を浮かせれば心身を自由に解放できます。
丹田の球体で捌く⑩(水になり吸収する天地投げ)
浮いた水袋となって相手の力を丹田に吸収し、そこから波動が伝わるように返していく。踏ん張らず、力まず、静かに捌くことを目指します。
マリオネットは居着かない(常に心身の状態をチェックする)
頭は天頂から吊り下げられ、体軸はブレず、足は浮いたように軽やかに。マリオネットは決して居着くことはありません。自分の心身の状態を常にチェックし、どんな状況でもマリオネットのように軽やかに動く、これが稽古の目標です。
丹田の球体で捌く⑨(水は波動を伝える)
ブルース・リーの言葉、「Be water(水になれ)」はあまりにも有名です。水は波動を強く、速く伝えます。丹田で産み出した波動を相手に伝える心身の状態をいかに創り出すのかが課題です。
丹田の球体で捌く⑧(腕の意識を極限まで無くす)
山口清吾先生は、繰り返し肩の力を抜くように指導され、すべてを丹田に収斂して捌いておられるように感じます。非力な子どもはそもそも腕を振り回すようなことはせず、自然体で立った状態で捌きます。結果としてそのほうが、思いもかけない技の切れを産み出します。
丹田の球体で捌く⑦(丹田を底付きさせない)
自動車のダンバーが底付きした途端にコントロール不能になりスピンするのと同様、丹田を底付きさせれば体幹のコントロールを失い、接地面からの作用・反作用、つまり、踏ん張る力に頼る状態になります。これに陥らず、浮いた丹田をキープすることが、自分の体幹の重さと動きを最大限に活かす肝となります。