丹田の球体で捌く⑧(腕の意識を極限まで無くす)

山口清吾先生は、繰り返し肩の力を抜くように指導され、すべてを丹田に収斂して捌いておられるように感じます。非力な子どもはそもそも腕を振り回すようなことはせず、自然体で立った状態で捌きます。結果としてそのほうが、思いもかけない技の切れを産み出します。

丹田の球体で捌く⑦(丹田を底付きさせない)

自動車のダンバーが底付きした途端にコントロール不能になりスピンするのと同様、丹田を底付きさせれば体幹のコントロールを失い、接地面からの作用・反作用、つまり、踏ん張る力に頼る状態になります。これに陥らず、浮いた丹田をキープすることが、自分の体幹の重さと動きを最大限に活かす肝となります。

丹田の球体で捌く④(足をブレーキにしない)

小さな子どもでも30キロの米袋の重さがあります。それがくるっと回転すれば、大人でも止められないエネルギーがあります。でも、多くの場合、そのエネルギーを止めているのは足です。「地に足をつける」と言うイメージは、多分、武道的には大きな阻害要因となります。

丹田の球体で捌く③(柔らかさは波を伝える)

すべてのエネルギーはまず丹田にもらい、球体はそれを返し、最後に再び丹田に帰っていく。そのエネルギーの波を伝えるためには、心身が柔らかい状態にあることが必須です。特に肩甲骨はがしができているのかどうか、が試金石となります。後両手取りであえて相手にがっちりと掴ませるのは、それを検証するためです。

丹田の球体で捌く②(突きのエネルギーをもらって返す)

突きを避けて捌くのではなく、相手の突きのエネルギーで自分の丹田の球体がくるりと廻る。独楽を回す糸のように、相手の突きが自分を廻してくれ、もらったエネルギーをそのまま返してあげるだけ。さらに心身の状態を丹田を中心とした球体にすることで、360度のバランスが保てます。

丹田の球体で捌く①(中心力を高める)

腕で何かをしようとすると、手首、肘、肩が固まり、足は踏ん張った状態になりNGです。腕は相手のエネルギーを自分の丹田の球体に導く通り道に過ぎません。そして球体に入ってきた相手のエネルギーをそのままくるっと廻して返してあげる。丹田を自由に回転する浮遊する球体にする。今はまだ下丹田しか意識できませんが、これを中丹田、上丹田にも発展させることが来年の課題です。