ゼロ・グラビティの二人掛け諸手取り合気下げ(浮舟の探求③)

人間の脳の能力の9割は、自分のバランスを保つために使われているそうです。つまり、相手を投げるより、相手に崩された自分を元に戻す力のほうが、はるかに本能的で自然だと言うことです。そして、持たれた手はセンサーであり、自分が自然体に戻れば、逆に相手の力は無力化し、まるで無重力のような状態に入れます。これが合気の本質なのかどうか・・さらに探求していきます。

合気下げの探求①1俵の重さを伝える身体意識(二人掛け諸手取り合気下げ)

多くの現代人は、30キロの米袋がどれほど重いのかすら知りません。ましてや、1俵(60キロ)前後ある自分自身の身体を塊にすれば、どんな相手でもそれを支えることができないという実感が持てない。合気道の身体意識は、まずその自覚からこそ始めるべきでしょう。

二人掛け四方投げ

合気道の技、特に二人掛けは、ほとんどあり得ない状態を想定していますが、一番不利で困難な状態から体捌き、足捌きがきちんとできるのかを検証する、謂わば実験のようなものです。

二人掛け呼吸投げ

立禅を通じて意識している仙骨を入れ、上半身と下半身を結合させて体幹を強め、体重をそのままストレートに受けに伝えることができれば、二人にがっちり掴まれても捌くことができます。