正面打ちの線を外す捌きは、そのまま入身一足の間合いとなり、入身投げなどに活かせます。逃げ身とならず、正面から切り合う間合いで入身し、瞬時に線を外すことで、相手の攻撃に合わせ、それを吸収して捌きます。
接点から遠い場所から抜く(中心帰納の探⑲)
相手との接点から一番遠い場所、正面打ちの場合には、踏ん張っている後足の膝下から脱力します。これにより受けは、打ち込んでいる目の前の壁が突然無くなるようにバランスを崩します。相手の力に逆らわず、それを吸収して捌くのが目標です。
自然体に戻るプロセスで捌く(正面打ち一教)
正面打ちはどうしても、打ち込んでくる手刀に対応する意識になりがちですが、それに拘らず、ただ自分が自然体に戻ることだけを考えます。ゆえに、自然に腰回しを繰り出せる間合い、タイミングで入身します。
初めての座技正面打ち一教(丹田で下に崩す)
座技はまずは膝行がしっかりできるかですが、接点でぶつかることなく、丹田の動きで相手を下に崩してから膝行し制することを目指します。すべての技と同様、まずは崩しがなければ無理な動きになってしまいます。
自然体で捌く正面打ち呼吸投げ(中心帰納の探求⑮)
相手の打ち込みに合気し、自分は一番楽な自然体で捌く。相手の気持ちとエネルギーをもらい、返してあげるだけ。結果として相手を投げることになりますが、投げるために自分の態勢を崩すような無理は一切しません。
初めての正面打ち三教(指先から肩までロックする)
三教は相手の指先から肩までをロックし、掌を畳と水平になるように軽く振り下せば崩れます。できるだけ相手に痛みを感じさせないように、つまり、痛みを感じなくても崩れるように洗練させるのが目標です。
技は自然体に戻るプロセス(中心帰納の探求⑩)
自然体でいる自分に対して、攻撃を仕掛けてくる相手。これにより生じる不自然な状態をただ解消したい。相手を倒すのが目的ではなく、自分が自然体に戻る、そのプロセスが技と言われるものです。だから相手は関係なく、ただ自分の心身の状態と向き合うこと。それが結果的に相手の攻撃を捌き、制する。合気道が「動く禅」と言われる所以です。
腰回しは自然体に戻るため(中心帰納の探求⑧)
正面打ち一教は、相手の起こりを捉え、可能な限り自然体の近似で相手の打ち込みを受け、腰を少しだけ回すことで崩しを作ります。接点では争わない、常に可能な限り自分の自然体を維持するために補正を続ける。課題は常に、自分自身の心身の状態にあることを自覚します。
何もしない自然体に戻す(中心帰納の探求③)
相手との関係で歪みが生じた自分自身と向き合い、ただ元の自然体に戻る。「技」はこのレジリエンスのプロセスに過ぎません。だからこそ、できるだけ相手に対して何もしない。向き合うのは常に、自分自身の心身の状態です。
うねりで捌く正面打ち二教(Be wave!①)
波のうねりは止まることなく、よどむことなく、変幻自在に変わります。あらゆる捌きが目指すものは、このしなやかな動き、それを可能とする心身の状態です。