心と身体が密接につながっていることを体感する遊び稽古です。合気道において、自らの意識をコントロールすることがいかに大切なのかを学びます。
身体意識を育む遊び稽古②無我になり捨てる
他の道場から体験で参加していただいた方には、日頃の稽古での問題意識をご説明します。技の詳細など、道場によって千差万別は当たり前。でも、同じ合気道仲間として、「こんな問題意識で稽古すると面白いな」と感じていただければと思います。
身体意識を育む遊び稽古①諸手取り合気下げ
典型的な合気下げを遊び稽古しました。相手を倒すのが目的ではなく、自分の動きの起こりを消すこと。そのためには、意識操作がものすごく重要だと理解すること。そして、通常の力の概念を覆すイメージを持てるのか。総じて、呼吸力とはまさに、これらを総合的に表現しているのではないか、と模索しています。
ゼロ・グラビティの二人掛け諸手取り合気下げ(浮舟の探求③)
人間の脳の能力の9割は、自分のバランスを保つために使われているそうです。つまり、相手を投げるより、相手に崩された自分を元に戻す力のほうが、はるかに本能的で自然だと言うことです。そして、持たれた手はセンサーであり、自分が自然体に戻れば、逆に相手の力は無力化し、まるで無重力のような状態に入れます。これが合気の本質なのかどうか・・さらに探求していきます。
二人と合気して捌く②(諸手取り四方投げ)
二人掛けから捌くには、相手との合気が必須ですが、状況に応じて、一人とは上で、もう一人とは下で、同時に合気することが問われます。仙骨を入れる動きで、上と下の合気を同時に創り出します。
合気で捌く③そもそも合気って何?(片手取り四方投げ・両手取り天地投げ・諸手取り呼吸投げ)
相手を居着かせた瞬間、相手と一体化した状態でバランスが均衡します。それを一方的に解除すると、相手は無意識に崩れたバランスを取り戻そうとして付いてくる。まさに力ではない導きとなり、一体化すればするほど大きく崩れるという、合気道の本質に迫ることができます。道場はまさに、こうしたプロセスの実験場であり、道友は実験仲間です。
黒帯からのぶつからない崩し(諸手取り合気下げ・呼吸法)
目に見える動きや、腕の筋肉を駆使すれば、相手にすぐに感知されます。しかし、身体内部からの崩しは、力の出所が分からず、相手の脳を騙します。合気下げは、これを学ぶための稽古です。そこで学ぶ身体感覚を、様々な場面で応用します。
合気下げの探求②皮膚で捌く(諸手取り)
合気下げの大前提は、自分の身体を塊にする収縮力ですが、相手との接触面=皮膚感覚も大切です。皮膚は「第二の脳」と言われるほどに、様々なセンサーを有し、脳以上に身体組織と密接につながっている。その皮膚で捌くことを目指します。
合気下げの探求①1俵の重さを伝える身体意識(二人掛け諸手取り合気下げ)
多くの現代人は、30キロの米袋がどれほど重いのかすら知りません。ましてや、1俵(60キロ)前後ある自分自身の身体を塊にすれば、どんな相手でもそれを支えることができないという実感が持てない。合気道の身体意識は、まずその自覚からこそ始めるべきでしょう。
呼吸力の探求⑯身体を瞬時に鉄の塊にする(両手取り合気下げ)
30キロの鉄の塊から出る鉄の取っ手を突然持たされたら、どんな力自慢の人でも一瞬で崩れます。呼吸力による心身の緩急で、その状態を自由に創り出すことを目指します。