武道的な立ち方、歩き方は、いつ何時、どの方向から攻撃されても、それに対応できることが大前提のはずです。つまり、常に身軽な状態、心身が解放されている状態、浮いたような感覚の状態こそが一番いいのではないか、と模索しています。
仙骨から起動し脳の0.5秒の遅延を活かす(神は細部に宿る②)
相手に初動を察知させないためには、接点から一番遠い場所、仙骨から起動し、0.5秒遅延する脳の反応に合わせて相手の力を利用する。座技呼吸法で何を学ぶのか、試行錯誤しています。
瞬時に線を外す(入身一足の探求①)
正面打ちの線を外す捌きは、そのまま入身一足の間合いとなり、入身投げなどに活かせます。逃げ身とならず、正面から切り合う間合いで入身し、瞬時に線を外すことで、相手の攻撃に合わせ、それを吸収して捌きます。
接点から遠い場所から抜く(中心帰納の探⑲)
相手との接点から一番遠い場所、正面打ちの場合には、踏ん張っている後足の膝下から脱力します。これにより受けは、打ち込んでいる目の前の壁が突然無くなるようにバランスを崩します。相手の力に逆らわず、それを吸収して捌くのが目標です。
自然体に戻るプロセスで捌く(正面打ち一教)
正面打ちはどうしても、打ち込んでくる手刀に対応する意識になりがちですが、それに拘らず、ただ自分が自然体に戻ることだけを考えます。ゆえに、自然に腰回しを繰り出せる間合い、タイミングで入身します。
すり足はNG!母指球と踵で身体を浮かせる(動く禅の探求④)
諸手取りで厳しく持たれても、心身をリラックスさせ、身体を浮かせるようにします。軽快に足を動かすためにも、すり足はNG。母指球と踵でフワッと浮けば、相手に囚われずに心も柔軟になり、脱力した状態を保てます。
心身を柔らかく解放する後両手取り呼吸投げ(動く禅の探求③)
身体を固めているのは心です。この動画を観ると良く分かるのは、最初は肩を柔らかくできずに崩れていた姿勢が、徐々に自然体に近づいていき、より技がかかるようになっていく変化です。身体的な条件は同じなのに、心の持ち方で柔らかくなる。これが合気道の魅力でもあります。
繊細な崩しからの座技呼吸法(神は細部に宿る①)
自分が腕力やタイミング、スピードで崩しているのか、それとも本来の呼吸法による崩しを志向しているのか、この区別に自覚的であることがまずは一番大切です。一般的に女性は、前者に依存することが体力的に無理な場合が多いので、逆に早くから後者を志向する傾向が強いかもしれません。それはとてもいいことです。
肩取りから自然体に戻す(中心帰納の探求⑰)
相手との接点が手から肘、肩、そして胸など、正中線に近づいてくるほど、自然体に戻すプロセスは繊細な重心移動となります。そして力ずくで大きく動かせば動かすほど、相手に感知されます。ほんのわずかな崩しが、より根底的な崩しにつながる世界を目指します。
ひたすら内観に徹し技をかけようとしない(動く禅の探求②)
技をかけようとして動き出せば、相手に伝わり、抵抗・反発を惹起します。ただ自分の心身を内観して、バランスを取り戻して自然体になる。その結果として相手が崩れ、それに応じて技を繰り出す。禅のように己の内側に意識を集中することだけを課題として稽古します。