繊細な崩しからの座技呼吸法(神は細部に宿る①)

自分が腕力やタイミング、スピードで崩しているのか、それとも本来の呼吸法による崩しを志向しているのか、この区別に自覚的であることがまずは一番大切です。一般的に女性は、前者に依存することが体力的に無理な場合が多いので、逆に早くから後者を志向する傾向が強いかもしれません。それはとてもいいことです。

肩取りから自然体に戻す(中心帰納の探求⑰)

相手との接点が手から肘、肩、そして胸など、正中線に近づいてくるほど、自然体に戻すプロセスは繊細な重心移動となります。そして力ずくで大きく動かせば動かすほど、相手に感知されます。ほんのわずかな崩しが、より根底的な崩しにつながる世界を目指します。

重心線を正中線に戻すだけ(中心帰納の探求⑭)

伸筋などを使って腕にいくら力を入れても、その力はたかが知れています。しかし、自分自身の身体のバランスをちょっと動かすだけで、相手は崩れます。問題は、相手の存在にとらわれることなく、自分自身の心身の状態をチェックし、コントロールできるのかにあります。

技をかけようとすればするほどかからない(中心帰納の探求⑫)

技をかけようとすれば、それは相手に伝わり、双方の緊張、不自然な状態、歪が拡大するだけです。自分自身が自然体に戻ることだけを考えれば、結果的に相手のエネルギーを吸収し、それを相手に返すことができる。通常ではあり得ないこの真逆の世界こそ、合気道の魅力なのかもしれません。