太刀取りの体捌き、足捌きは、そのまま体術にもつながります。と言うか、そもそも武器技が体術に変化したとも言えるでしょう。
太刀取り(切り返し・肘固め)
体術と同様、相手の中心と自分の中心を一体化させ、気持ちを合わせることで捌きます。剣で切りかかってくるので、脱力がより一層難しくなりますが、そこが武器技の面白味でもあります。
太刀取り(呼吸投げ・小手返し)
剣で切り込まれても、心身の状態を静かに保ちながら入身・転換を正確に行えるのか。常に己の状態を検証しながら稽古します。
肩取り三教(上級者向け)
最もシンプルな動きは何か、かつ、受けが抵抗しても可能な捌きは何か、常にこれを意識しながら稽古することが問われます。
2021年11月奉納演武会・有段者演武③
すべての演武者が、受けと取りを両方行いました。武道の基本は、何よりも自らの心身を自由に駆使できることであり、その自由が利かない心身で武道を語るのは論理矛盾です。だからこそ、指導者こそ積極的に受けも取り、厳しい鍛錬が問われるはずです。
2021年11月奉納演武会・有段者演武②
初段を取得されたばかりの方が、初の自由演武をされました。
両手取り入身投げ(上級者向け)
相手の裏に回り込み、ほぼ隅落としのように崩しながら、螺旋のエネルギーで相手を巻き込んでいく入身投げは、本来は受け身を取ることすら難しくなる厳しい技です。
2021年11月奉納演武会・一般部演武③
1分半の自由演武は、実際にやってみるとかなり長く感じます。演武の目標は、技の良し悪しではなく、自分の呼吸、リズムで捌き続けることです。
2021年11月奉納演武会・一般部演武②
自由演武が初めての方も多く、みなさん、いい経験となったと思います。
両手取り呼吸法(上級者向け)
体捌きの尖端の意識が、初心者は手首にありますが、上級者になるにつれて肘、肩、さらに肩甲骨=身体の中心に近づいていきます。それに伴い、上半身は脱力し、通常の腕の力などほとんど使わない状態になります。