Ecology
日本広告審査機構(JARO)は「原発はクリーン」との電事連広告を不適切と裁定 ところが(財)日本原子力文化振興財団は真逆の「原子力ポスターコンクール」を開催
「原子力発電はクリーンな電気のつくり方」
誰が考えついたかしらないが、あまりにも酷い広告コピーだ。
「これは不当な広告表示だ」とJAROへ訴えていた男性の主張は、当然のことながら認められた。
2008年11月25日付で下されたJARO裁定はこう指摘。
今回の雑誌広告においては、原子力発電あるいは放射性降下物等の安全性について一切の説明なしに、発電の際にCO2 を出さないことだけを捉えて「クリーン」と表現しているため、疑念を持つ一般消費者も少なくないと考えられる。
今後は原子力発電の地球環境に及ぼす影響や安全性について充分な説明なしに、発電の際にCO2 を出さないことだけを限定的に捉えて「クリーン」と表現すべきでないと考える。
電事連側は、「発電の際にCO2を出さないという特長をクリーンと表現した」と言い訳したらしいが、さすがにこれ以降、「原発は発電時にCO2を出しません」と限定的な言い方に変わってきた。
ところが、こうしたJARO裁定を完全に無視して、「原子力ポスターコンクール」なるものが行われている。
http://www.jaero.or.jp/poster10/pc/index.php
「きれいなエネルギー原子力」、「きれいな空気ありがとう」と、放射能汚染リスクや放射性廃棄物問題など、原発のデメリットをすべて無視した言葉が並ぶポスターを書いたのは子どもたち。
勿論、書いた子どもたちには何の罪もない。
ご丁寧にポスターを書くために「ヒント」を記したページがある。
http://www.jaero.or.jp/poster10/pc/hint.php
このヒントのなかに、「地球に優しい原子力発電」と堂々と記してあるのだから、子どもたちは素直に、その通りに書いているわけだ。
ところでこの事業は、文部科学省及び経済産業省資源エネルギー庁より委託を受け、(財)日本原子力文化振興財団が運営。
つまり国民の税金が使われているわけだ。
早速(財)日本原子力文化振興財団にいくら税金が使われているか電話して聞いてみた。
担当者は「資源エネルギー庁に問い合わせしてみます」と。
「公開していないわけですか?」と突っ込むと、「いえ、資源エネルギー庁のホームページに調達情報として公開されてます」と回答。
そこで調べてみるが、以下の調達契約のページを探し当てた。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/tender/keiyaku.htm
このページの「委託費 平成21年度」をクリックすると以下のPDFが出てきた。
このファイルは見易くするために私が加工しているので、(財)日本原子力文化振興財団が契約した項目はハイライト表示されている。
これによれば昨年の「原子力ポスターコンクール」については、1727万2500円で請負っている。
興味深いのは、この財団、他にも資源エネルギー庁から業務委託されていて、平成21年度の総額は、1億3940万7688円。
核燃料サイクルの宣伝事業などを請負ってこれだけの税金を得ている。
なんのことはない、まさに自分たちに税金が回ってくるように、必死に原子力の宣伝をしているわけである。
昨年度の調達情報を見れば、同じような財団や独立行政法人が山のように存在することが分かる。
まさに、原発利権そのものである。
こうした財団や独立行政法人に、資源エネルギー庁や経済産業省の役人が多数天下っているのは想像に難くない。
自分たちが甘い汁を吸い続けるために、ほとんど子どもへの洗脳に等しいポスターコンクールなどを続けるとしたら、こうした財団や独立行政法人はさっさと仕分けされるべきだろう。
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